栄養士考案の健康食 nene
豊中市の千里中央病院が入るビルの地下1階に、栄養士が考案するメニューが人気を集める菜園レストラン「nene(ネネ)」がある。
病院や福祉施設向けの食事を手掛けるホスピタルフードサプライサービス(吹田市)が、毎日欠かせない野菜を中心にした健康食を提案しようと、2008年10月にオープンさせた。店名はNatural、Eat、Need、Everydayの頭文字をとった。
タラを使った糖尿病予防、豚の角煮をメーンにした美肌対策、七草がゆやカレイを使った胃腸にやさしい料理など、月ごとのテーマに沿った献立を管理栄養士の森啓子さん(写真前列左)と栄養士の上田雅美さんが考え、「栄養士おすすめバランスセット」として出している。
メニュー考案に多くの時間を費やす。2人で話し合いながら、旬の野菜を選び、1品1品の調理方法を決めていく。油や塩を控え、栄養バランスと700キロカロリー以下に抑えるための工夫をする。2人で考えた料理は、調理師であり店長の堂本和義さんからアドバイスをもらい、完成させる。盛り付けにもこだわるのは「見た目も喜んでもらえるように」と森さん。
人の役に立ちたいと管理栄養士なった森さんは「家庭でも作れそうで、今まで食べたことがないというようなメニューを提案したい。こんな食べ方もあるんだと知ってもらえたらうれしい」と話す。「お客様としゃべることも大好き」と、接客する顔は笑顔いっぱいだった。
バランスセットは1280円。取材した2月のテーマは高血圧予防で、サワラのソテーかチキンピカタに酒かす汁、セロリとパプリカのきんぴらなど小鉢3品、バラの食前酢、玄米か白米だった。3月は花粉症予防をテーマに春らんまんちらし寿司か、ぶっかけ肉うどんに春キャベツとオレンジのレモンサラダ、トマトとアボカドのグラタン、ウドと切り昆布の梅肉いため。使った食材の働きや栄養成分、食事のアドバイスを書いた説明書きも作っていて、希望すればコピーしてくれる。
(進藤郁美)
◆菜園レストランnene
ホームページhttp://nene-senri.com/
更新日時 2011/03/02