疑問を聞く⑤ この夏の節電、どうすれば
関西電力など各電力会社による夏の節電期間が7月2日、スタートした。長期予報によると、2012年の夏も「気温は高め」。電力供給に余力がなくなれば、電力会社は計画停電に踏み切ることになっている。
計画停電は、電力供給が厳しい場合に、事前に決めた地域の電力供給を強制的に止めること。これは大規模停電を避けるための方法で、2011年の東日本大震災直後には東京電力管内で実施された。
関西電力の場合、翌日の電力供給に余力がないと予想されると、前日の午後6時ごろにホームページや、事前に登録されたメールで、停電の見込みがある時間帯や対象となる地域を公表する。具体的には電力使用率が97%を超えた場合とされ、さらに当日の供給余力が1%未満になった場合、実施2時間前に再度発表し、計画停電に踏み切る。停電の時間は約2時間。関西電力は「大飯原発3、4号機がフル稼働すれば供給不足は解消する見通し」とし、計画停電は「万が一に備えての準備」と強調している。
豊中市は節電対策本部を設置し、市役所や各施設での昼休みを午後1時15分から2時にするなどの取り組みを進めるほか、市民にも節電への協力を呼び掛けている。豊中市の環境政策室などが勧める家庭でできる節電は、エアコンの温度の目安を28度に▽できるだけエアコンを消し、扇風機を使う▽ゴーヤで作る「緑のカーテン」やすだれなどで冷房効果を向上させる▽不要な照明を消す▽冷蔵庫の設定を「強」から「中」に▽冷蔵庫に物を詰めすぎない▽水洗浄便座のコンセントを抜く、または便座のふたをしめる▽テレビやパソコンの画面の明度を下げる▽ごはんは早朝に1日分まとめて炊き、冷蔵庫や冷凍庫で保存して食べる時にレンジを使う、など。
環境政策室は「午後1時~4時は特に重点的に節電努力をしてほしい」と話している。
(早川方子)
更新日時 2012/07/07