このエントリーをはてなブックマークに追加

雑穀のおいしさを発見 アプサラカフェ

【アプサラカフェ】豊中市本町6-1-3▽11時~21時(ラストオーダー20時半)▽水曜休み▽06-6854-5188

 阪急豊中駅に近い「アプサラカフェ」は、地産地消をコンセプトに松井秀樹さんが2008年12月にオープンさせた。箕面市や伊丹市の野菜と米を使い、体にやさしい料理が自慢だという。アプサラはカンボジアで天女の意味。東南アジアの田舎にいるように、ゆったりとした時間を過ごしてほしいとの思いを込めた。
 松井さんは大学卒業後、青年海外協力隊として2年半、ケニアで農業を指導した。その後、カナダの大学院で国際開発学を学び、論文を書くためにカンボジアの村落調査をした。カンボジアの生活を見た松井さんは「お金で資源を買って豊かに暮らす先進国と、貧しくても自給自足の生活をする発展途上国。どっちがまともな生活だろうかと考えると、後者の方に思えた」と語り、環境負荷が少ない仕事をしたいと思ったと、開店への経緯を話す。
 松井さんは店にメッセージをたくさん込めた。地元の野菜を知ってもらおうと、料理に使った野菜の産地を書いた黒板を置いた。ドアを開け放ち、テラス席を作ったのは「風を感じてもらいたいから」と松井さん。年中、エアコンを使った生活をしなくても、心地よさがあることを気付いてほしいのだという。「決してストイックな生活を押しつけるわけじゃないんです」と控えめに話していた。
 メニューは手作りにこだわり、玄米はモミ殻を選別してから炊き上げるという手間のかけようだ。アワ、ヒエ、キビ、押し麦、赤米などの雑穀を多く使ったアプサラ定食(日替わり)は、メーンに小鉢3つ、みそ汁、玄米か八穀米が選べるご飯が付いて1000円。取材日は、春キャベツのコロッケ、ゴボウサラダ、キュウリの炒め物、ホウレンソウの炒め煮だった。スパイスを効かせたトマトのカレーやハーブをすりつぶして作るタイのグリーンカレーもある。(進藤郁美)

更新日時 2012/06/14


関連地図情報

関連リンク