木と土のぬくもり 陶芸&カフェJiJi
昭和の面影を残した一軒家を改装した「陶芸&カフェJiJi」が池田市石橋2にある。オーナーの川口信裕さんが2010年8月にオープンさせた。
建設会社にいた川口さんは、定年になれば好きな陶芸と畑、釣りができる田舎暮らしがしたいと思っていた。しかし、58歳の時、会社は倒産。当てにしていた退職金もなかった。「計画が狂ったけど、好きな陶芸ができる空間を作ろう」と、カフェを始めた。
ツタがびっしり生え、昭和の面影を残すレトロな外観が気に入ったと、改装前の建物の写真を見せてくれた。「昭和20年代前半の建物で、最初は診療所だったようだが、改装する時に『石橋衛生研究所』と書いたものが出てきた」。
玄関ドアは青いペンキを塗り、ヨゴシという古く見せる加工をした。柱とはりを生かした吹き抜けにし、しっくい壁の下地となるキズリを表出させた。キズリの一部が無くなっているのは「気付かず、土壁と一緒に取ってしまった」と川口さんは残念がる。ドアや配線、薬品庫、流し台などはインテリアにした。「昭和のにおいのする部分をなるべく残した」店内は居心地が良い。数時間、読書をするお客さんもいる。「新しい出会いがあって、つながりが広がっていく。この店はみんなに育ててもらっている」
水曜日は川口さんの陶芸の師匠で、能勢町に工房「風気庵」を構える和田隆さんが陶芸教室を開く。6月11日、12日は1日体験教室(要申込)もある。
ランチは2種類。石橋商店街のスエヒロ家のイベリコ豚ハンバーグ(たっぷりの付け合わせ野菜にスープ、ライス、サラダ、デザート付き1200円)は1日5食限定。すじ肉ゴロッとカレー(サラダ、デザート付き700円)はご飯が無くなると終了。
(進藤郁美)
◆陶芸&カフェJiJi http://jiji-cafe.com/
更新日時 2011/05/25