本場で仕入れ タイ料理アロイスキタイ
豊中市本町2、アロイスキタイはトムヤムクンを筆頭に、本格的なタイ料理が自慢の店で、オーナーのウォンタイ・ホームチャンパさんが2010年3月にオープンさせた。店名の「アロイ」はタイ語でおいしい、「スキ」はタイ風のすき焼き、スキ鍋からきている。
流ちょうな日本語を話すウォンタイさんはタイ中部のアユタヤ出身。もともと自動車のエンジニアだった。1990年に自動車メーカーの研修で初来日。大阪で約1年の研修を終え帰国したが、92年、研修時に通訳だったゆう子さんとの結婚を考えて再来日した。
タイ料理店などでアルバイトをしながら日本語を学び、10年ほど前に永住権を取得した。一人息子も生まれ、いったん就職したが、思うように仕事が続けられず、帰国することを考えていた時、大阪市のタイ料理店「ラチャスキタイ」のオーナーのアドバイスを受け、店を開くことを決めた。「自分ひとりだと帰っていた。幼い子どもがいたのでめちゃくちゃ悩んだ」と大阪弁で振り返る。
当初は赤字続きで、自らチラシを配ってPRした。「本物のタイ料理を知ってほしいという熱意でやってきた。最近はメニューを見ずに注文するお客さんも増えた」とウォンタイさんは喜ぶ。
本場の味にこだわるウォンタイさんは3カ月に1度、故郷に香辛料やハーブなどを仕入れに行く。厨(ちゅう)房で腕を振るうのはタイのレストランで修業したパンニャ・チャムスさん。日本人向けに作り変えたりせず、辛さだけを調節する。「グリーンカレーとイカとエビの春雨サラダはぜひ食べてほしいなあ」
ランチセットは650円~850円。グリーンカレーやレッドカレー、焼きビーフンなどほか、曜日による日替わりセットがある。
(進藤郁美)
更新日時 2011/04/28