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カフェ&ギャラリー 香綵

月替わりランチ(10月)のメイン「秋サケのキノコホワイトソース」。ご飯、コーヒー、デザートが付いて1350円。

 豊中市千里園の静かな住宅街に建つ一軒家「カフェ&ギャラリー 香綵(こうさい)」の庭は、さまざまな木々と花に彩られている。入口正面に見える窓の奥は、陶器やアクセサリーなどが展示販売されているギャラリー。右手はガレージを改装したカフェ。

 「肩肘張らずに芸術品を鑑賞できるように」というオーナーの須賀孝子さんの意向もあって、白い壁と木製の家具、温かみのある照明で統一された店内は、知り合いの家に遊びに来たような親しみやすさがある。

 取材の日、ギャラリーに展示されていたのは、陶器や木彫りの置物、針金細工のオブジェなどで、20代から30代の若い新鋭作家の作品が多かった。奇抜なデザインのものはなく、一見シンプルだが細工が凝っているものや、自然の風合いを生かしつつも洗練されているものがほとんど。値段も明記されていて、安いものなら2000円未満、高いものでも数万円程度だ。

 須賀さんは「アートは生活に取り入れられて、初めて完成する」と話、あまりに高価なものは展示しないようにしている。特に食器などの陶器は、実際に使うことで素晴らしさが引き立つのだという。

 「和食器は楽しい。西洋食器はデザート皿、スープ皿というように用途が決まっていますが、和食器は自由。同じ碗(わん)にデザートを入れてもいいし、汁物やお茶を入れてもいい」
 使う人の個性を反映して、より輝く美。芸術への敷居を少しでも低くしたい、というのが須賀さんの願いだ。

 カフェで出される食事やデザートは「器の使い方の参考になるように」との気持ちから、どれも美しく盛り付けられている。味と素材にもこだわりがあり、「米は有機米の玄米を毎朝必要な分だけ精米したもの、水は活性水素水を使っている」。旬の野菜たっぷりの月替わりランチは特に人気で、10月は秋サケのキノコホワイトソース、ご飯、コーヒー、デザートがセットで1350円。(早川方子)


【香綵】豊中市千里園2-2-35▽06-6857-2066▽ギャラリー10~19時/カフェ9~18時(ランチ11時半~14時)▽定休日は月曜・第3日曜
=地域密着新マチゴト豊中・池田」第7号(2010年10月4日)

更新日時 2010/10/18


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