このエントリーをはてなブックマークに追加

心と体にごちそうを 樹林

【樹林】豊中市曽根東町2-3-14▽11時~15時、金・土曜は夜(17時半~21時)も営業▽日曜休▽電話06-6863-7998

 お客さんに教えてもらうことが多いうえ、いろんな出会いがあって楽しい。おうちカフェ「樹林」のオーナー、古澤昌子さんはそう話す。玄米のおいしい食べ方やドレッシングの作り方について、昌子さんと客が交わす会話が聞こえたかと思うと、赤ちゃんの泣き声に「おむつ、おむつ」と、立ち上がる母親がいる。大窓から見える庭にチョウや鳥がやって来る。2階建ての民家を使った樹林のランチタイムの1コマだ。
 樹林は1977年、城山町3に喫茶店としてオープンした。東京・京王プラザホテルのコーヒーハウス「樹林」の名前と雰囲気が気に入って、夫の佑介さんが店名に決めたという。以来、少しずつメニューを替え、手作り洋食の店として営業してきた。2006年、空き家だった昭和の民家を改装し、店舗を移転させた。
 「おじいちゃんやおばあちゃん、子どもを連れて行きたいと、思ってもらえるような店にしたい。ここに来れば、心も体も元気になる、絆を感じられるような優しい店なれば嬉しい。30年間、支えてもらった地域の人に恩返しができればと、思う」。昌子さんは、おうちカフェに込めた思いを話した。
 改装は女性の大工、西田貞子さんに頼んだ。自分の家のように、ほっこりとくつろいで欲しいという思いを込めて、木のぬくもりがある店にしたのだろう。店内は、椅子席、和室に加え、2階には赤ちゃんを昼寝させるフリースペースもある。食材のほとんどは、奈良・柳生地区と月ヶ瀬地区の無農薬、減農薬のものを使う。「とにかくおいしい。野菜の持つ力ってあるんです。自然のものを食べることで免疫力を高めることもある」と昌子さん。
 海鮮と原木シイタケのカツレツ(1380円)、有機豆腐ハンバーグ(980円)、小エビとレンコンのゆば春巻き(1380円)など14種類のメーン料理の中から1つを選ぶと、4種類の小鉢と、白飯か赤米か玄米、すまし汁かみそ汁が付いてくる。
 昌子さんは、「毎週日曜日に、佑介さんと一緒に、奈良へ旬の野菜の買い出しに行くのも楽しみ」と言う。月曜日には店で野菜市を開いている。
 (進藤郁美)
=地域密着新マチゴト豊中・池田」第6号(2010年10月7日)

おうちカフェ樹林 豊中市曽根東町2-3-14

更新日時 2010/10/07


関連地図情報

関連リンク