このエントリーをはてなブックマークに追加

北摂麺大使㉖ 池田市・きじむなー

なんこつソーキそばは、じゅーしー(沖縄の炊き込みごはん)とセットで750円

 「きじむなー」とは、沖縄の精霊だ。他愛のないいたずらが好きで、彼らを見かける家は繁栄すると伝えられる。
 石橋商店街のアーケードを南へ抜けた先にある沖縄食堂「きじむなー」は、その名を冠した店だ。店主の識名康博さんは、「ここではよく見るよ」と笑う。4人いる識名さんの子どもたちが、きじむなーのように僕をのぞいていた。
 澄んだ豚のスープにカツオのダシが効いた沖縄そばが看板メニュー。中でも軟骨ソーキをどっさり乗せたものが1番人気だ。「スープは中火でじっくり炊かないと、この色は出ない。3日はかかるよ」と手間は惜しまない。軟骨ソーキも、味を染みこませるのに2日をかける。麺(めん)は両親の故郷、石垣島から空輸する。「沖縄本島と(石垣など)八重山との距離は約500キロ。そばは全然違う。ひとくくりにするのは、東京と大阪を一緒に語るのと同じ」。八重山の麺は本島より丸みを帯び、ダシもカツオの風味が強い。
 居酒屋使いする客も多いが、意外に多いのが昼間の子ども客。おやつ代わりに、串焼きやサーターアンダギーを買うという。やはり、きじむなーたちにとって心地よい場所なのだろう。(礒野健一)
【きじむなー】池田市石橋1-16-1▽072-762-0014▽11時~14時、16時~20時▽不定休(木、日曜が休みのことが多い)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第58号(2013年12月12日)

更新日時 2013/12/10


関連地図情報

関連リンク