いつまでも動く体に⑩ ひざの内側の痛み
冬が近付くと痛みが出やすい関節だが、原因は関節そのものだけでなく、その周囲の筋肉が寒さで硬くなることにもよる。今回の症例、ひざの内側の痛み「鵞足(がそく)炎」も、そのひとつだ。
鵞足とは、ひざ頭から内側へ横に指をなぞった側面部分で、すねの骨の上部に当たる。鵞足炎はそこを押したり、ひざを曲げ伸ばしすると痛みが出る症状だ。南谷クリニック メディカルフィットネス・エムズの松村亮介マネージャーは、「年を取るとひざが変形してくるが、それだけでは痛みは出ない。鵞足には太ももの前、内側、裏側の筋肉が集まっており、それが硬くなるとと痛みが出る。その筋肉を柔らかくほぐすストレッチが効果的」と説明する。
太ももの裏側をほぐすには、椅子に浅く座り、腰を丸めず片足ずつ前へ伸ばしていく(写真①)。その際、両手を体の後ろに付けると、腰や背中が曲がらない姿勢を保てる。太ももの内側は、同じ要領で足を横に広げて伸ばす(写真②)。どちらも痛みが出ない範囲で、1回30秒前後を2、3セット、起床時や風呂上がりに行う。
日常生活でひざが内側に入る癖があると、鵞足に負担がかかり症状が出やすい。普段からひざとつま先が同じ方向になるよう、意識が必要という。(礒野健一)
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=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第57号(2013年11月14日)
更新日時 2013/11/14