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作り手の顔が見える店づくり お茶処・吉田

【お茶処・吉田】豊中市柴原町4-8-13-101▽7時半~14時、14時半~18時(土曜、日祝は~17時)▽日曜と月1回月曜定休▽06-6840-6617

 お茶処(どころ)・吉田は、ボリューム満点のサンドイッチと手作りケーキを食べさせる喫茶店だ。市立豊中病院の東向いにあるが、看板はない。辻村聖(めぐみ)さんが1999年、26歳の時に開いた。「店名に意味がない。書類上必要だったので、知人からもらっただけ」と笑う。店名を知った近所の人から「離婚でもしたの?」と、聞きにくそうに尋ねられたこともあったそうだが、「まだ独身で……」と照れる。
 辻村さんは大学で経営学を学んだ後、製菓専門学校の門を叩いた。作り手が見える店にしたかったと言い、1人で接客もこなす。「顔が見える安心感は店名より大事」ときっぱり。「今日は何がある?」とお客さんが聞いてくれることがうれしいという。1歳の誕生日から毎年、辻村さんのケーキで記念日を祝う人がいる。故人の最後の食事がこの店のピザトーストだったと聞かされたこともある。開店して14年、「人生の節目にかかわれる仕事に就いてよかった」と感じている。
 辻村さんが考案した塩こうじチキンとラタトゥイユのオープンサンドは2012年、ヘルシーメニューコンテスト(大阪ヘルシー外食推進協議会主催)で優秀賞になった。緑黄色野菜がバランスよく摂れ、750キロカロリーに抑えた自信作だという。季節のフルーツとスープが付いて950円。
 照り焼きチキンとレタス、タマネギをサンドしたチキンサンドなどもあり、5種類のサンドイッチ(650~700円)は軽食ではなく、食事として食べてほしいとの思いがボリュームに反映する。ほかにキッシュのセット(880円)などもある。開店当初からシュークリーム(150円)は1番の人気商品で、売り切れになることが多いそうだ。(進藤郁美)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第49号(2013年3月14日)

更新日時 2013/03/13


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