点心師が腕を振るう中国料理 古谷
【中華菜房・古谷】豊中市岡町南1-1-22、矢部ビル岡町コーポ101▽ランチ11時半~15時(14時ラストオーダー)、ディナー17時半~22時(21時半ラストオーダー)▽水曜と月1回の不定休▽06-6841-7281
阪急岡町駅近くの中華菜房・古谷は、作りたての点心を食べさせる。点心師の古谷哲也さんが2012年2月にオープンさせた。点心師は点心を専門に作る料理人。古谷さんは辻調理技術研究所の1期生で、点心を専門に勉強した。卒業後は、辻調理師専門学校の講師を経て、レストランやリーガロイヤルホテル大阪などで腕を振るい、ようやく念願だった自分の店を持った。
「点心は添え物じゃない。メーン料理」と古谷さんは力説する。点心は数えきれないほど種類があるうえ、発想次第で限りがない。「点心はお菓子系の甜(てん)点心と春巻きやギョウザなどおかずになる鹹(かん)点心に分けられる。調理方法も蒸す、焼く、ゆでる、揚げる、と幅広い。やればやるほどのめり込んでいく。ゴールはない」と語る。
古谷さんは「点心にも季節感を持たせたい」と、旬の野菜を取り入れる。すべて手作りで、客の食べるペースに合わせ、1つひとつ作り上げる。「点心師と言ってしまえば、他の料理が作れないみたいで」と控えめに話しながらも、「白湯スープをベースにした僕の中国料理を食べてほしい」と自己主張する。「中国料理は鍋をあおって料理を仕上げる時間はわずか1分ほど。1分間の真剣勝負は緊張感があって面白い」と、醍醐味(だいごみ)も語る。
ランチは飲茶コース(2200円)のみ。前菜3種、スープ、点心5種、おかゆ、杏仁(アンニン)豆腐と中華菓子の順で出る。取材日の点心は、ユズとカブ、エビの入った海鮮蒸しギョウザ、小籠包(ロンポウ)、ニラとタマゴの水ギョウザ、細い麺(めん)状の衣を付けて揚げるホタテのカダイフ揚げ、ダイコン、セロリ、干しエビなどが入った上海風パイだった。(進藤郁美)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第47号(2013年1月10日)
更新日時 2013/01/09