阪急ものしり帳② 駅長
豊中市と池田市にある阪急電車の駅に、駅長は3人しかいない。しかも、全員が豊中駅にいる。3人は通常は豊中駅にいて、ほかの駅を巡回する。
豊中駅は拠点となる駅で、箕面線も含めて11駅を「豊中管区」としてまとめて、計95人を束ねている。北隣の管区駅は川西能勢口駅だ。
豊中駅の3人のトップは松崎昭治・統括駅長で、さらに2人の駅長がいる。松崎さんの勤務は午前8時から午後5時まで。ほかの2人は午前8時から翌日の午前8時までの勤務を交代でこなす。宿直勤務だが、仮眠は4時間だそうだ。隔日勤務を繰り返していては公休が取れないので、川西能勢口駅所属の駅長が出かけてきて、ローテーションに入る。
松崎さんは「駅は街の玄関」と話す。豊中駅レールウェイフェスティバルと名づけたイベントを開き、幼稚園児の絵も展示する。地域の催しのポスターを、管区外の駅にも掲示してもらう要請もする。
午前7時には駅にやってくる。7時32分発の通勤準急と8時40分発の急行が込むため、乗客の整理にもあたる。顔見知りになった人が、あいさつをしてくれるのが、うれしいそうだ。 (梶川伸)
更新日時 2011/11/23