阪急ものしり帳(24) 駅名変更
阪急電鉄は12月21日、4駅の名前を変える。宝塚線では服部が服部天神に、中山が中山観音になる。ほかに、神戸線の三宮が神戸三宮に、嵐山線の松尾が松尾大社に変更になる。京都線の大山崎駅~長岡天神駅の間に、西山天王山駅が開業する日に合わせた。
服部駅のそばには服部天満宮(服部天神)がある。菅原道真が九州・大宰府に左遷される際、このあたりで脚気(かっけ)に悩まされたが、村人に勧められ服部の路傍のほこらで平癒を祈願する治ったという言い伝えがある。「足の神様」として信仰を集め、サッカーやマラソン選手も参拝する。このようなことから、親しまれている天神の名前を駅名採用することにした、と広報部は言う。梅田行きホームには、服部天神のご神木とされるクスノキが残っている。
駅名変更によって、たくさんのものを変える必要がある。駅名看板、時刻表、切符売場や車内などの駅名表示や路線図、駅に置いてある観光案内のパンフレットもそうだ。出張などの精算のために切符を持ち帰る際、使用済みを示すために押す判や、駅名が出る列車接近表示板も。
切符類の変更が大変だという。普通券、回数券、定期券など種類が多い。ほとんどが券売機での発券なので、機器の管轄部門がデータを入れ替えるが、駅に出向いての作業もある。今回の場合、4駅に約10人が出かけ、変更当日の未明に作業をする。
宝塚線では、1913年に開業した能勢口駅が、1965年に川西能勢口駅に変更された怜がある。(梶川伸)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第56号(2013.10.10)
更新日時 2013/10/02