ひきこもりの若者と家族に向け17日に講演会
12月17日(土)午後1時から、生活情報センターくらしかん(豊中市北桜塚2)で、不登校やひきこもりなどの悩みを抱える若者や、その家族、支援者らを対象とした講演会と相談会「生きづらさの中にいる若者たちへの生活の場での総合的支援」が開かれる。京都で精神科在宅医療に取り組んでいる精神科医、高木俊介さんが講演するほか、関西青少年自立支援センターNOLAなど、約10の支援団体の相談会も開かれる。
この会を主催するのは、豊中市庄内西町4に拠点を構える支援団体「若者&家族総合支援 ホッとリンク」。ひきこもりや不登校、発達障がいなどの悩みを持つ人やその家族らの相談にのり、適切な施設・機関を紹介し、希望があれば同行する。本人の面談や家庭訪問も必要に応じて行っている。豊中市からの支援を受けて2011年5月に発足し、現在すでに14ケースを抱え、「スタッフが少ないので手いっぱいの状況」だという。
「ひきこもりは珍しいことではないんです」と事業担当の柴垣恭子さんは話す。2010年度の内閣府の発表によると、全国のひきこもりの若者は69万9000人。ひきこもりの若者に対しては「単なる怠けもの」との偏見があるが、実際は発達障がいなどの問題を抱えている人が多く、適切な支援やトレーニングを必要としている。しかし本人に自覚がなかったり、世間体を気にして家庭ごと社会から孤立しがちだったりするため、ひきこもり状態が長期化してしまうケースが多いのだ。
ホッとリンクのアドバイザー、金香百合さんは「1人で悩んでいても解決できません。本人でなくとも、まずは家族が講演会に参加することで改善への第1歩を踏み出してほしい」と話している。
(早川方子)
更新日時 2011/12/01