寺の花ものがたり
◎阿弥陀経 極楽の世界 境内に大きな鉢が並び、100種200株の蓮(はす)が大輪の花をつける。早朝に開き、正午過ぎには閉じる。 「本尊は阿弥陀如来(...
◎水御堂の屋根涼やかに 新しい本堂の設計図を見て、住職の内田祐善さんは驚いた。「円筒のコンクリートの建物。しかも屋根全体が池になっている。半地下の堂内には、...
◎風情増す苔と青紫の花千株 紫式部がこのあたりに住んでいたという。文学博士、角田文衞(つのだ・ぶんえい)さんの考証による。1965年、境内に顕彰碑ができた。...
◎咲き誇る1万株の郷土愛 100種1万株の紫陽花(あじさい)と寺が、一体化している。それだけではなく、紫陽花を通じて地域と寺が一体化した温かみを感じさせる。...
◎天塩にかけた はかなき夏椿 「沙羅双樹(さらそうじゅ)の花の色 盛者(じょうしゃ)必衰の理(ことわり)をあらわす」。平家物語のこの一節が、沙羅双樹をはかな...
◎所狭し境内埋める鉢植え 赤い布をかぶせた机が、狭い境内に据えられ、日差しを遮るために、よしずが屋根のようにしつらえてある。風鈴が下がり、風に鳴る。その周り...
◎強い香り 本堂への道案内 お寺にラベンダー? なぜだろう。「疑問を持ったら、考えてほしい。寺には合わない、と言う人がいる。あえて植えた理由を尋ねてほしい」...
皐(さつき)を見る、というよりは庭を見る。江戸時代初期に、小堀遠州が造り、「蓬莱(ほうらい)庭園」と呼ばれる枯山水の庭だ。白砂と皐だけで構成されている。 ...
山門をくぐると、境内はバラの庭園だった。その数、約1000種。1000株をはるかに超える。 トレーニングウエア姿で笠をかぶり、背中にかごを背負った男性が、...
本堂で阿弥陀如来(あみだにょらい)に手を合わせると、金谷毅元住職が言った。「寝転んで、天井をご覧なさい」 拝む場所である外陣の天井は、格子状になっている。...