寺の花ものがたり(252) 興臨院(京都市北区)紅葉=11月後半から12月初め
京都では時期や年によって、特別に公開する寺がある。以前、特別公開に合わせて、大徳寺の塔頭(たっちゅう)を訪ねたことがある。12月に入っていたが、紅葉には何とか間に合った。
黄梅院に続いて行ったのが興臨院だった。ここは紅葉がそれほど多いまけではない。しかも色づいた葉はかなり散っていた。しかし、散った葉はまだ色を保っていた。それが土の上や刈り込んだ低木の上を覆い、それはそれで風情があった。雨が降った後で、しっとりとした雰囲気もあった。
方丈の前の庭は石庭。裏庭は木も結構多く、紅葉も美しかった。書院の茶室と、千利休の茶室を見ることもできた。
◇興臨院(こうりんいん)◇
京都市北区紫野大徳寺町80。京都市バス大徳寺前下車、徒歩5分。075-491-7636。大徳寺の塔頭。大永年間(1521~28)に能登の守護、畠山義総が創建。天正9(1581)年に前田利家によって屋根の葺き替えが行われ、畠山家に加え前田家の菩提寺ともなった。通常は非公開。拝観有料。
(梶川伸)=状況が変わっていることもありますので、ご了承ください。2020.11.26
更新日時 2020/11/26