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心にしみる一言(254) 空港ができてから、夜はにぎやか、音楽などが聞こえてくる

施福寺の山門

◇一言◇
 空港ができてから、夜はにぎやか、音楽などが聞こえてくる

◇本文◇
 西国観音霊場4番は大阪府和泉市の槇尾山(標高600メートル)の山腹にある。大阪みどりの百選にもなっている自然に包まれている。見下ろせば、大阪湾が広がる。
 初めて参拝したのは、1999年の正月だった。バスに乗って、狭くなったと思ったら、制服らしきものを着た男性が乗り込んできた。特別に気にも止めていなかったのだが、帰りの下りでも乗っていて、道が広くなったバス停で降りた。その時に初めて気付いた。対向車とのすれ違いが難しい時のための誘導役らしい。
 バスを降りると、今度は徒歩で登っていく。寺に着くと、周りの岩湧山と金剛山には雪が見えた。境内で清掃をしていた人としばらく話し、話題は山から海へと変わった。「視界がよければ神戸まで見える」。そんな流れの中で、上記の言葉を聞いた。
 空港とは関西空港こと。開港してから5年目だった。言葉は「ここが高いから、音が上がってくる」と続いた。静かな自然の中に届く、巨大な人工物からの音。その対比が今風だった。(梶川伸)2020.08.30

更新日時 2020/08/30


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