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心にしみる一言(229) 早春の花はハエ、アブをターゲットにしている。それらは白、黄色が好き。

六甲山高山植物園のカタクリ

◇一言◇
 早春の花はハエ、アブをターゲットにしている。それらは白、黄色が好き。

◇本文◇
 神戸市の六甲高山植物園に行ったのは4月の初旬で、春の花がいっせいに咲き始めた時期だった。ちょうど、神戸薬科大学の先生の花に関する説明があり、園内を歩きながら聞いた。約1時間、話は実におもしろかった。
 例えば春先は白や黄色の花が多いという。言われてみれば、私の好きなシロツメクサや春らしい色のナノハナもそうだ。先生は「早春の花はハエ、アブをターゲットにしている。それらは白、黄色が好き」と語った。子孫を残すためには受粉が必要で、その役割を果たしてくれるアブなどをおびき寄せるため、白や黄色をしている、といことになる。。
 薬科大学の先生なので、薬にまつわる話も多かった。「アセビは、神経系の毒を持っている」「トリカブトは心臓の鼓動がおかしくなった時に使う。毒としては解毒剤がない。北に行くほど毒性が強い」
 ほかにもたくさんメモをした。「カタクリのような早春植物は、落葉樹の下に生育する。落葉樹が葉を出すと、休眠する。短い期間なので、繊維を省略するなど、むだを省く。春のカゲロウと呼ばれる。7~8年で双葉を出し、花を咲かせる」「リンドウは竜胆と書くが、熊よりも強いものの意味」「ザゼンソウは雪を溶かして発熱し花を咲かせる」「ワサビは自家中毒を起こすので、水で流している」
(梶川伸)2020.04.08

更新日時 2020/04/08


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