このエントリーをはてなブックマークに追加

花の花ものがたり(208) 法華寺(奈良市)杜若=5月前半

2008年5月5日撮影

 奈良の法華寺は歴史に関心のある人が好きな寺ではあるが、参拝客が押しかけるようなことはない。
 もとは藤原不比等(ふひと)の邸宅だった場所に建つ。不比等の娘は光明子で、やがて聖武天皇の后となる。本堂の十一面観音は、光明皇后をモデルにしたとも伝えられている。開帳しているば、本堂に上がって、ゆっくりと拝観でできる。
 庭となる、さらに入る人は少ない。整然としているわではなので、あまり関心をもたれないのかもしれない。ただ、自然な感じが好きなひとにはいい。
 植物の種類は多い。ただ、1つの種類をたくさん植えてあるわではない。今回は杜若(かきつばた)。一面に、とはいかないが、庭園のなかでは、数が多い方だ。
 花の青い色が、清涼感を与えてくれる。堂の建物の屋根がちょっと見えて、寺に咲く花を印象づける。

◇法華寺(ほっけじ)◇
 奈良市法華寺町882。0742-33-2261。近鉄西大寺駅、新大宮駅から徒歩25分。本尊は十一面観音(国宝)。光明皇后が総国分尼寺として建立し、法華滅罪の寺と称した。入山有料。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2019.04.29


更新日時 2019/04/29


関連リンク