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寺の花ものがたり(145)清涼寺(京都市右京区)軒端梅=2月下旬~3月中旬

2005年2月28日撮影

 軒端梅(のきばのうめ)を見に行ったことがある。本堂の横の古木がそうだった。説明を読む。花びらが5~9枚。和泉式部が好み、その墓の周りに植えられたと伝えられている。
 樹齢は300年あまり。花は3分咲きで、深赤だった。花の色が鮮やかなので、満開になるとあでやかだろうが、ちょっと早すぎて残念だった。花びらは、6枚ではないかというものを見つけたが、ほとんどが5枚。幹には白いコケがつき、深く割れ目がついている所もあって、痛々しい。
 境内のほかの場所にも、紅梅、白梅があった。経堂への道も、梅が植えてあった。堂内の転蔵には一切経が納めてあって、それを1回転させると、すべてを唱えたのと同じご利益があるらしい。結構、重かった。堂内の四隅には、着色された四天王が安置されている。どれも安定が悪く、壁に背中をもたれさせていた。

◇清涼寺(せいりょうじ)◇
京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46。京福嵐山駅下車、徒歩で北へ650メートル。JR嵯峨嵐山駅から徒歩で北西500メートル。075-861-0310。平安初期の建立。本尊は中国・宋から持ち帰った釈迦如来。異国的な姿で、全国の50体を超える模像ができた。建物内の拝観は有料。
(梶川伸)=状況が変わっている場合もありますので、ご了承ください。2018.02.07

更新日時 2018/02/08


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