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寺の花ものがたり(146)国分寺(岡山県総社市)梅=2月下旬~3月下旬

2007年3月28日撮影

 国分寺は奈良時代の聖武天皇が各地に造らせた官寺だから、各地にある。岡山県総社市の寺は、備中国分寺と言われて人気がある。
 現在の寺は江戸時代に再興された。見通しの良い開けた場所に五重塔がポツンと立っている。ほかの堂宇がないから、孤高のたたずまいで、それが魅力にもなっている。だから大阪からは遠いのだが、3回訪ねたことがあある。
 そのうちの1回は12月か1月の正月の前後のどちらかだった。塔ののどちら側だったか覚えていないが、堂のあるマウンドの下に、冬咲きの菜の花が一面に黄色い花をつけていた。「こんな寒いのに」と思いなが、黄色い海を手前にして五重塔を撮ったのを覚えている。その後、滋賀県守山市のなぎさ公園も冬の菜の花があるのを知り、対岸の比叡山の雪景色との対比に見とれたこともあった。
 梅を見たのは3月で、マウンドの端にもあったような気がするが、木が密集しているのはマウンドの下だった。この時も菜の花の時と同じように、背景に五重塔を配して写真を撮った。5層の屋根のうちの4層目に取り付けてある風鐸(ふうたく)が印象に残っている。鬼ノ城、作山古墳を見に行った時に酔ったのだった。

◇国分寺(こくぶんじ)◇
岡山県総社市上林1046。JR総社駅からタクシーで15分。0866-92-0037。本尊は薬師如来。 奈良時代に聖武天皇の命で日本各地に建立された国分寺のうち、備中国国分寺の後継寺院にあたる。国指定史跡。五重塔は、弘化元年(1844)年ごろに完成し、高さは34.32メートル。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2018.02.14

更新日時 2018/02/14


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