寺の花ものがたり(134) 温泉寺(兵庫県豊岡市)紅葉=11月中旬~下旬
兵庫県・城崎温泉は楽しめる所だ。温泉のはしごもできるし、それが面倒なら、足湯も点在している。ちょっと気取って、文学館に寄ってもいい。志賀直哉は里見弴と東京の街を歩いていて事故に遭い、療養のために城崎温泉に行き、三木屋に逗留した。三木屋は木造の3階建て旅館で、そこで「城崎にて」を書いた。
温泉寺を訪ねたのは11月末だった。駅からブラブラ歩いていくと、山門の前に着き、源泉が噴出している。そばに足湯があった。ここは熱い。ちょっと足を入れていただけで、真っ赤になった。
寺の薬師堂だけに参った。赤と黄色のモミジがやや盛りを過ぎていたが、まだ美しさを保っていた。特に黄色が美しい。イチョウの黄色い葉が地面を覆い、文学碑も黄色で飾られていた。
◇温泉寺(おんせんじ)◇
兵庫県豊岡市城崎町湯島985-2。JR城崎温泉駅から徒歩15分で温泉寺のふもとの薬師公園に到着。そこから参道を徒歩で登ると約20分、城崎ロープウェイだと7分。 0796-32-2669。本尊は十一面観音菩薩。 寺伝では奈良時代の天平10年、城崎温泉の開祖の道智上人による開基。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2017.11.08
更新日時 2017/11/08