寺の花ものがたり(133) 黄梅院(紅葉=11月下旬~12月初め
大徳寺の塔頭(たっちゅう)、黄梅院は秋に特別拝観ができる。訪ねたのは2008年のことだった。12月に入っていたので、紅葉はもう遅いかと思ったが、何とか間に合った。
紅葉は寺との組み合わせで雰囲気がいい。盛りは過ぎていたが、参道を中心に落ち葉で敷き詰められていた。受付を入った特に場所が美しい。ただ、写真を撮れるのは、ここだけ。小さな門を通ると、撮影禁止だった。
雨が降っていた。それがかえって風情を高めていた。水分を含んで木に残った葉も落ち葉も、しっとりとしていた。赤と黄色の色合いが良い。
庭はいくつもあった。最初の庭は紅葉も何本かあった。黒光りした廊下にも、紅葉の葉が散っていた。次は石庭。ここは紅葉は赤、黄色の2本。裏側にも庭がある。しかし、最初の庭が素人には美しい。
◇黄梅院(おうばいいん)◇
京都市北区紫野大徳寺町83−1。京都駅烏丸口から市バスA3乗り場から206系統・北大路バスターミナル行きに乗り、大徳寺前下車徒歩約5分。075-492-4539。永禄5(1562)年、織田信長が初めて上洛した際に、父・信秀の追善菩提のために小庵「黄梅庵」を建立したことに始まる。本能寺の変によって信長が急逝すると、羽柴(後の豊臣)秀吉がこれを徐々に増築し、天正17(1589)に黄梅院とした。本尊は釈迦如来。2017年の特別拝観は12月17日まで。有料。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2017.11.057
更新日時 2017/11/05