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寺の花ものがたり(116) 薬師寺(奈良市)紫式部=9月上旬~下旬

2004年9月15日撮影

 奈良・薬師寺は、奈良時代の南都六宗の1つで、見どころが多い。中でも三重の東塔は、奈良時代の建物が長い歴史を刻んでいる。
 紫式部の実を見に行った。花は薄紫の微細な花びらが柔らかく開き、極小の黄色い球を持つしべがチリチリと伸びている。その愛らしい花が、秋にはたくさんの紫の粒となり、細い栗をしならせる。
 入り口からの参道が紫式部の道だった。紫がほとんどだが、白もあった。天気がいいと、白は緑の葉と茎の中でよく映える。
 残念ながら、伽藍’がらん)を背景にした写真は撮りにくい。紫式部の帳には萩の道もあった。こちらも赤紫と白。紫式部と対をなすようだった。

◇薬師寺(やくしじ)◇
 奈良市西ノ京町457。近鉄橿原線西ノ京駅のすぐそば。0742-33-6001。法相宗の大本山。本尊は国宝の薬師如来。天武天皇により発願、持統天皇によって本尊開眼。文武天皇の時代に、飛鳥の地で堂塔が完成した。平城遷都に伴い718年に現在地に移された。ユネスコ世界遺産に登録されている。拝観有料。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2017.08.09

更新日時 2017/08/09


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