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寺の花ものがたり(114) 滋賀院(大津市)百日紅=7月下旬~下旬

2017年8月21日撮影

 大津市坂本は、穴太衆(あのうしゅう)という職人集団が積んだ石垣の道が続く。その中に、比叡山延暦寺に関係する寺た並んでいる。里坊という。中には、千日回峰行を成し遂げた阿闍梨(あじゃり)は、比叡山の高僧の寺もある。
 滋賀院も里坊の1つ。江戸期末まで天台座主となった皇族の居所であった格式の高い寺院で、滋賀院門跡とも呼ばれる。
 花の少ない夏に、百日紅(さるすべり)を見に行った。本堂の前に1本、ピンクの木。横の天台宗宗務庁の庭にピンクが2本と背高い白が1本。そのくらいの数ではあるが、蓮(はす)を除けば、夏の寺には貴重な花だと思う。残念ながら、花の時期は終わりに近づいていたが。
 ひらひらした柔らかい花びらで、勅旨門や本堂の建物との組み合わせがいい。百日紅の花はいくつもの花があり、赤は夏の暑さを強調してしまうが、ここは柔らかい色ので暑さを穏やかにさせる。

◇滋賀院(しがいん)◇
 大津市坂本4ー6−1。京阪電車坂本駅から徒歩5分。077-578-0130。本尊は薬師如来建物は1615年に京都・北白川の法勝寺を移築したものといわれている。。拝観有料。江戸時代初期の小堀遠州作とされる国指定名勝庭園や、狩野派の襖絵(ふすまえ)がある。
(梶川伸)=状況が変わってる可能性もありますので、ご了承ください。2017.07.23

更新日時 2017/07/23


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