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心にしみる一言（95）　日本は出発点と目的地が分かっていれば、どこにでも行ける

◇一言◇
　日本は出発点と目的地が分かっていれば、どこにでも行ける

◇本文◇
２００２年のサッカーＷ杯は日韓両国での開催になった。そこでグループを作って、大阪市のペナントを、韓国のサッカー場に届けたことがあった。その機会に、韓国大統領府・青瓦台を見学した。
　ＶＩＰが来たためか、私たちの一行は青瓦台の敷地の中で、少し待ちを余儀なくされた。そばに衛士がいて、私たちの話相手になってくれた。日本語が話せたからだ。
衛視は、日本に行った時の思い出を語り出し、上記の言葉を聞かせてくれた。その話は、次のようなことだった。
大阪のＪＲのある駅（話の内容から大阪駅と思われる）から、電気器具の街、日本橋に行くために地下鉄に乗ろうした。ところが要領が分からない。困っていると、中年の上品な女性が助けてくれた。まず切符を買ってくれた。女性は反対方向の電車に乗るはずだった。ところが、わざわざ自分を日本橋方面に向かう電車に案内した。さらに車掌に、降りる駅に着いたら自分に知らせてくれるよう、話をつけてくれたのだという。
「韓国もそんな風になればいい」。それが彼の結論だった。いい話を聞いた。中年の女性に感謝したい気持ちだった。（梶川伸）2017.03.23

更新日時　2017/03/23

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