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寺の花ものがたり(94) 長保寺(和歌山県海南市)桜=4月上旬

2007年4月9日撮影

 長保寺は紀伊徳川家の菩提寺として知られる。同時に、花の寺としても人気がある。
 桜を求めて行った。境内には400本もの桜がある。盛りを少し過ぎていたが、大門からの参道は、真っ直ぐにゆっくりと石段を登ってい。参道には桜のアーチがかかっていた。本堂は一段高い場所にあり、そこから見下ろすと、桜の海の中に門が浮かんでいるように感じる。
 大門、本堂、塔が国宝で、寺によると、3つがそろって国宝なのは、奈良斑鳩町の法隆寺とここだけだという。その3つの国宝も桜に飾られている。
 ほかにも1200本も牡丹(ぼたん)、3000株の紫陽花(あじさい)、70株の木瓜(ぼけ)が境内を華やかに彩る。訪ねた時は、牡丹が咲き始め、八重の山吹(やまぶき)も満開近くになっていた。

◇長保寺(ちょうほうじ)◇
 和歌山県海南市下津町上689。JR紀勢本線下津駅からタクシーで10分。歩くと30分。073-492-1030。本尊は釈迦如来(しゃかにょらい)。
長保2(1000年)に一条天皇による勅願を受けて、慈覚大師の弟子にあたる性空が開いたと伝えられている。紀州徳川家初代藩主徳川頼宣により菩提寺に制定され、の歴代藩主が眠るが、8代将軍吉宗と14代家茂の墓は東京にある。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。17.03.19

更新日時 2017/03/19


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