心にしみる一言(92) 頭の上の虹を作る。大好きな東北のために虹をかける
◇一言◇
頭の上の虹を作る。大好きな東北のために虹をかける
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夏休みに小学生が全国から集まって旅館に泊まり込み、絵本を作るという取り組みを、毎日新聞がやっている。2014年に仙台市で開かれた時、記録係としてお手伝いをした。
初日の夜に歓迎会があり、地元の歌手、さとう宗幸さんのミニコンサートもあった。さとうさんについては、「青葉城恋歌」のヒット曲を知っているだけで、全く知識がなかった。コンサートでの話、その後のインタビューで、子どものための活動を続けているのを知って、その人となりに感じ入った。
コンサートでは、震災を機にできた「花は咲く」「虹をかけよう」も歌った。「虹をかけよう」を歌いながら、さとうさんは親指から中指までの3本の指の立て、頭の上を左から右の弧を描いた。そして言ったのが、取り上げた言葉だった。震災の子どもたちを支援する「こどもびっき寄金」にも力を注いでいる。その象徴が虹だった。
絵本づくりをする子どもたちへのメッセージをもらったが、その言葉もよかった。「ずっと残るような絵本を作ってほしい。人としての優しさ、いつくしみを大事にしてほしい。人が主役になって、人の心を理解し合えるような絵本を作ってほしい」(梶川伸)2017.03.12
更新日時 2017/03/12