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心にしみる一言(87)住民分権 

2003年2月28日の毎日新聞

◇一言◇
 住民分権

◇本文◇
 永住外国人も含めた住民投票条例について、滋賀県米原町の村西俊雄町長にインタビューした際に聞いた。「21世紀は住民分権社会。住民投票条例は大事なツールで、使わん手はない」
念押しすると、「そんな言い方をしたのか」といった風に首をかしげたので、思いつきで口にしただけかもしれない。しかし、地方分権をさらに進めたようなニュアンスが印象に残った。
町長室には、筆で書かれた67年の住民大会の決議書が残っている。「住民を無視した町長の即時辞職と、議会の即時解散を求める」。当時、町が打ち上げた市町合併構想への反対の決議だ。この決議もあり、構想は吹き飛んでしまった。町にとって不名誉な決議書が保存されていた町だからこそ、一歩進んだ条例ができたのかもしれない。(梶川伸)
=2003年2月28日の毎日新聞に掲載したものを再掲載2017.02.05

更新日時 2017/02/05


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