心にしみる一言(61) 子どもたちへの約束が果たせず、宿題として残った
◇一言◇
子どもたちへの約束が果たせず、宿題として残った
◇本文◇
在日コリアンや日韓の子どもたちが描いた花の絵を集めた「大阪ハナ・マトゥリ児童絵画展」が7月末、大阪市であった。中心になって世話をしたのは、福岡県に住む画家、小山正さんだった。 昨年、大阪ハナ・マトゥリと題した催しが開かれた。その時に募集した作品6000点の再展示だった。募集要項では、作品はパンフレットにして子どもたちに渡すことになっていた。しかし、経費が膨大で計画は進まなかった。小山さんが口にしたのが上の言葉だった。実行委員会に頼まれて、自身も韓国で1500点を集めていた。
絵画展は約束実現への一歩。スタッフと12時間かけて絵を張った。パンフはCDに変更した。費用抑えるためで、その代わり自ら全作品をデジタルカメラに収めた。やっと9月に宿題が終わる。(梶川伸)
=2002年8月16日の毎日新聞に掲載したものを再掲載2016.04.07
更新日時 2016/04/07