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心にしみる一言（45）　日本では目的地さえわかれば、どこにでも行ける

２０１５年４月６日の毎日新聞

◇一言◇
　日本では目的地さえわかれば、どこにでも行ける

◇本文◇
　サッカー・ワールドカップ（Ｗ杯）の年に、韓国へ小さな民間交流の旅に出かけよう。気のいい仲間で話がまとまって、３月に２０人ほどでソウル市を訪問した。大阪市のＷ杯の旗を、Ｗ杯スタジアムに届けた後、大統領府を見学した時に、警備の男性が口にしたのが、この言葉だった。
訪日した際の思い出話だった。電化製品の街、大阪市・日本橋に行こうとした。ＪＲを降りて、地下鉄に乗るのだが、要領を得ない。戸惑っていると、「上品な中年の女性」に助けられた。
「切符を買ってくれた。その女性は逆方向へ行くのに、私が乗る列車の車掌に駅名を告げ、着いたら知らせるよう頼んでくれた。韓国もそんな国になりたい」。拍手が起き、交流の旅の土産話ができた。拍手はその女性へのものでもあった。（梶川伸）
＝２００２年４月６日の毎日新聞に掲載したものを再掲載2015.10.27

更新日時　2015/10/27

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