このエントリーをはてなブックマークに追加

心にしみる一言(22) 先に気づいた方があいさつをする

2001年10月11日の毎日新聞

 愛媛県三間町は旅人の私にとって、とても印象深い町だった。5年ほど前、自転車で走っていると、小学校の下校時間で、すれ違う子どもたちが口々に「さようなら」と声をかけてくる。最初は戸惑ったものの、そのうちうれしくなって、「こんにちは。さよなら」の言葉を何度も返した。
 しばらくして三間町に電話を入れて、一瞬のふれあいの思い出を伝えると、教育長(当時)の太宰義克さんから、あいさつ運動をしているのだと教えられた。家業の店に採用した女性が出勤するたびに、「おはようがざいます」と大きな声を出すことに感動したのがきっかけだったという。
子どもたちが心構えとしているのが、上記の言葉だった。もう一つ、「背中を見せている人にもあいさつをする」。これもいい。(梶川伸)=2001年10月11日の毎日新聞に掲載したものを再掲載2015.05.05

更新日時 2015/05/05


関連地図情報

関連リンク