身近な法律相談⑰ 反則切符を無視したら?
駐車違反やスピード違反、信号無視や運転中の携帯電話の使用など、道路交通法で反則行為と定められていること、いわゆる交通違反を犯すと、反則金を科せられることがあります。もしも反則金を払わずに、放っておいたらどうなるのでしょうか。
「反則金」は軽く考えられがちですが、実はそうではありません。交通違反は、本来は刑事手続を経て刑罰を受けるべき行為ですが、「反則金を支払った者については、刑事事件として処理しない」というルールにすることで、罰金刑などの前科もつかず、簡易迅速な処理にしているのです。ですから、違反者が反則金を払わない場合には、原則に戻って刑事事件として処理されることになります。つまり、通常の刑事手続に基づいて逮捕・勾留されたり、裁判を受ける可能性もあるということです。そして罰金刑等の有罪判決が言い渡されると、前科がつくことになるのです。
今年の2月1日、「埼玉県警が反則金滞納で35人を逮捕」との発表がありました。反則金を滞納していると、逮捕されることもありますので注意しましょう。【千里中央法律事務所 相間佐基子弁護士】
地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第61号(2014年3月13日)
更新日時 2014/03/12