身近な法律相談⑮ 借金を相続する?しない?
法定相続人だからといって、亡くなった人の財産を必ずしも相続しなければならないわけではありません。相続するもしないも、相続人が自由に決められます。
例えば、親が多額の借金を残して亡くなった場合、子どもは相続放棄をして借金を免れることができます。
「私は一切相続しないよ」とほかの相続人に知らせるだけで、「自分は相続放棄をした」とおっしゃる方がたまにおられますが、相続放棄をするためには、家庭裁判所で「相続放棄の申述」という手続きをとらなければなりません。
「相続放棄の申述」は、相続開始を知った時から3カ以内にする必要があります。この期間は、家庭裁判所で伸ばしてもらうこともできます。また、亡くなった人の財産を使ったり隠したりすると、相続放棄が認められなくなることがあるので注意しましょう。
誰が相続人になるかは、法律上順番が厳密に決まっています。先の順位の相続人が相続放棄をすると、相続など予想もしていなかった人が相続人になることもありますので、悩まれたらお気軽に弁護士にご相談ください。【千里中央法律事務所 大山七重弁護士】
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第59号(2014年1月16日)
更新日時 2014/01/15