阪急ものしり帳⑮ 列車の夜
宝塚線と箕面線の運行には、計325両が使われている。通常は宝塚線が8両、箕面線は4両で編成されている。運行が終わった夜、列車はどこで休むのか?
広報部によると、駅で夜を過ごす列車は、「駅止め」と呼ばれている。宝塚線では▽豊中駅に3編成▽池田駅と雲雀丘花屋敷に各2編成▽梅田駅、曽根駅、宝塚駅に各1編成。箕面線は石橋駅と箕面駅に各1編成。
曽根駅では午後8時台に早くも“就寝”する。一方、朝1番の早起きは雲雀丘花屋敷駅駅の列車で、午前4時25分に梅田駅に向けて走り出す。
ほかの列車は順次、ねぐらとしている平井車庫(宝塚市平井7-1-1)に戻る。1番遅くまで働いた列車は午前0時55分に帰り着き、疲れを取る。車庫は38の「留置線」が放射状に広がり、1線が1編成のベッドの役割をはたす。
車庫に着くと、乗務員はパンタグラフを下げ、電源を切るなどの「納め処置」をし、雲雀丘花屋敷駅まで15分かけて歩き、そこから帰宅する。駅には仮眠室もある。列車の方は、車内の清掃をして朝に備える。(梶川伸)
更新日時 2012/12/26