身近な法律相談③ それって本当に子どものため?
「あなたのため」と頑張っているつもりが、逆に子どもを追い詰めてはいないでしょうか?
居場所のない子どもたちが逃げ込んだり保護されたりする「子どものシェルター」に、最近教育を理由に虐待されたとみられる子どもたちが増えています。教育を理由とした心理的暴力や身体的暴力を「教育虐待」と呼び、具体的なケースで共通しているのは「親の価値基準が成績に極端に偏っている点」です。
保護された16歳の女の子は、成績が落ちたら母親に椅子に縛り付けられ、怒鳴られたり暴力を振るわれたりしました。また17歳の男の子は、母親の言葉の暴力に耐えきれず反抗したら、食事も生活費も与えてもらえなくなりました。身体的暴力だけでなく、無視や拒否、暴言、過干渉など、深い心の傷を与えうる言動も虐待です。
子どもに関する相談は、大阪弁護士会子どもの人権電話相談(毎週水曜15時~17時と第2木曜18時~20時▽06-6364-6205)。子どもからの相談も受け付けます。弁護士が対応し、秘密は厳守します。【千里中央法律事務所 相間佐基子弁護士】
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第47号(2013年1月10日)
更新日時 2013/01/09