「読者とゆく能勢街道」9回に23人参加
「読者とゆく能勢街道」の9回目が7月7日にあった。参加者は23人で、川西市の能勢電鉄鼓滝(つづみがたき)駅から平野駅まで歩いた。
まず訪れたのは、鼓が滝にまつわる西行の歌碑。若い西行が「はるばると鼓が滝にきてみれば岸辺に咲くや白百合の花」と詠んだ。しかし、泊めてもらった家の夫婦と子どもに「音に聞く鼓が滝をうちみれば かわべに咲くや白百合の花」と直された。西行は自らの未熟を知り、歌の道に励むようになった、という逸話に基づいている。
清和源氏発祥の地で源満仲などをまつる多田神社では、阿部恒・権禰宜の案内で境内を歩き、本殿や満仲の廟(びょう)の前などで説明を受けた。阿部さんは「970年に多田院という寺として建立された。1667年に徳川家綱が再建したが、明治政府の廃仏毀釈(きしゃく)の政策によって神社となった。神社に墓(満仲廟)があるのは珍しい」と話した。
西方寺では鉢植えのハスを鑑賞。最後に平野駅の隣接する能勢電鉄本社を訪ね、土谷晃生・鉄道営業課調査役に、能勢電鉄の歴史について聞いた。未明まで雷雨だったが、スタート時点では雨が上がり、やがて日が差してくる天気に変わった。(梶川伸)
更新日時 2012/07/08