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読者とゆく能勢街第5回 34人参加

豊島百合枝さん(1番手前)の説明を聞く参加者

 マチゴト主催「読者とゆく能勢街道」の5回目が3月3日にあり、34人の参加者があった。連載記事「能勢街道をゆく」を執筆した梶川伸が説明役となり、阪急豊中駅から石橋駅までの街道歩きを楽しんだ。途中で大阪大学豊中キャンパス内も散策した。
 一行がまず訪れたのは、豊中駅に近い看景寺。境内には椿の木が多い。先代住職の妻、豊島百合枝さんが説明を引き受け、太郎冠者(かじゃ)、有楽(うらく)、加茂本阿弥(ほんあみ)といった品種を参加者に教えた。卜伴錦(ぼくはんにしき)は花びらが中心部でフリルのように重なった赤い椿で、参加者は珍しい品種に顔を近づけて観察していた。
 千里川を越え、江戸時代は「皿池の坂道」と呼ばれた難所の上り坂を歩いた。石橋駅近くから移築された旧麻田藩の陣屋門、江戸時代の庶民派医師として知られる園井東庵の記念碑などを訪ねた後、阪大へ。
 阪大では学生4人が案内役となった。「正田建次郎先生記念の梅」と名づけられた梅林を見学した。まだ咲き始めだったが、カメラを向ける人も多かった。学生食堂、大阪大学総合学術博物館、待兼山の山頂などを回った。マチゴト川柳の選者を務める田中螢柳さんも参加し、歩きながら作った句を披露した。参加者の中には散会後、学生食堂に戻り、学生と一緒に昼食をとる人もいた。(梶川伸)
◆田中螢柳さんの作品は次の通り
塔礎石に栄華をしのぶ看景寺(看景寺)
椿寺三名椿が研競う(同)
たのもーと麻田陣屋の門くぐる(麻田藩陣屋門)
皿池坂の難所のあえぎて登りきり(皿池の坂道)
水煙に御坊の威容しのぶのみ(刀根山御坊)
あかひげ医者の遺徳をしのぶ顕彰碑(同)
百地蔵ご利益たんと頼みます(地蔵堂石仏群)
百地蔵百のご利益あるやろか(同)
裏口ではないぞ阪大通貨する(阪大豊中キャンパス)
白梅の香りほのかに梅ふふむ(同)
浪高跡弊衣破帽が出て来そう(同)
学食のにおいを嗅いで通り抜け(阪大待兼山)
読書家のまちかね童子書を開く(同)
マチカネワニ何処かに潜んでいやせぬか(同)
来ぬ人を待兼山で待ちぼうけ(同)
(ウォークもいいけど昼食待ちかねる)

読者とゆく能勢街道 能勢街道をゆく

更新日時 2012/03/04


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