阪急ものしり帳⑥ ドアの閉め方
駅で車掌が電車のドアを閉める時の手順を、阪急電鉄広報部に取材した。
ホームが直線で見通しが良い場合は、車掌が客の乗車状況を目で判断してドアを閉める。ところが、駅で線路がカーブしている場合は、乗客が乗り込む様子が車掌には見えないドアが出てくる。豊中駅や石橋駅がそうだ。そのような駅のホームには、戸閉合図器(とじめあいずき)と呼ばれる信号のような設備がある。
車掌が見えない部分には、カメラが設置してある。その映像を見るモニター室が駅の中にあり、係員が常駐している。乗客が乗り終わると、係員は戸閉合図器に「ト」の形をしたライトをつける。それも見て車掌はドアを閉める。駆け込み乗車があれば、モニター室は「ト」を点滅させ、車掌はドアをもう1度開ける。
トラブルがなくドアが閉まると、モニター室は「ト」に加えて「○」のライトをつける。車掌は「合い図よし」と声を出し、「チンチン」という電子音(短2点と呼ぶ)を、運転席に送る。運転席にも戸閉合図器の小型があり、それと短2点を確認した後、運転士は出発信号機に従って電車を発車させる。 (梶川伸)
更新日時 2012/03/14