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心にしみる一言(361) 秋田県は1992年から3年間、ハタハタを全面禁漁にした

サワラを使たすし

◇一言◇
 秋田県は1992年から3年間、ハタハタを全面禁漁にした 

◇本文◇
 サワラは漢字で魚へんに春と書く(鰆)。香川県は春を告げる魚として珍重される。1996年4月から1年5カ月、高松市に住んだので、春が近づくと「サワラの危機」だった当時の思い出す。
 香川県では春にサワラをサシミにしたり、押しずし「カンカンずし」で食べる。田植えの手伝いのために妻が実家に帰る時、夫がサワラ1匹をを待たせ、実家で半身を刺し身で食べ、残る半身をみそ漬けにして持ち帰る風習もあった。
 そんなサワラだが、赴任する前年の95年には、香川県での年間漁獲量は100トンを切った。87年は1100トンだったので、急激な減り方といえる。それに伴い、値段も1キロ1万円に高騰したという話も聞いた。乱獲の影響が大きかった。
 そこで県はサワラの資源管理に乗り出した。そんそ時に参考にしたのが、秋田県のハタハタでだった。秋田県に取材して聞いたのが、取り上げた言葉。
 秋田県は1992年から3年間、ハタハタを全面禁漁にした。ピーク時には年間2万トンを超える漁獲量があったが、91年には71トンに激減しましたからだった。漁の再開後も、ハタハタの資源量を調査し、その半分を漁獲量の上限にするなどの措置を続け、96年の漁獲量は243トンまで回復していた。
 香川県のサワラのその後を調べると、98年には18トンまで落ちた。しかし資源管理を続け、2018年には541トンになっていた。(梶川伸)2022.02.18

更新日時 2022/02/18


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