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寺の花ものがたり(265) 南光坊(愛媛県今治市)芍薬=5月上旬~中旬

2013年5月18日撮影

 四国遍路で、55番・南光坊は何度も参拝した。この写真を撮った時は、寺よりも花よりも、もっと記憶に残っていることがある。
 良い遍路道だけ歩く気楽な遍路旅の先達をしていた。バスの運転手さんが、寺の前の通りをはさんだ筋向いのケーキ屋さん「アルル」を教えてくれた。シュークリームがお薦めだと言う。
 そこで参拝の後、遍路の一行に待っていてもらい、買いに行った。人気のある店のようで、2人の先客があった。そこで少し待ち、さらにメンバー分を用意してもらったので、戻るまでに結構時間がかかった。
 出発を待ちわびていた一行だが、シュークリームを食べて機嫌が戻った。固い皮に甘みがあり、甘みを抑えネットリしたクリームとの組み合わせがよかったからだ。
 境内はそれほど広いわけではないが、開放感がある。山門から本堂に向かうと左側に細長い花壇が設けられている。山門の近くに紫蘭(しらん)。その次が芍薬(しゃくやく)だった。
 株は数えるほど。しかし、やや紫がかったピンクの花が大きくて豪華なので、目に飛び込んできた。当時はまだ、背が低かったが、今はどうなっているのだろう。

◇南光坊(なんこうぼう)◇
  愛媛県今治市別宮町3ー1。JR今治駅から徒歩7分。0898-22-2916。四国遍路55番霊場。今治市・大三島の大山祇神社の属坊として建てられたが、正治年間(1199~1201)に別宮大山祇神社の別当寺として8坊が移されたものの1つです。本尊は大通智勝如来。境内自由。
(梶川伸)=状況が変わっていることもありますので、ご了承ください。2021.04.18

更新日時 2021/04/18


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