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心にしみる一言(274) 百済寺は北緯35.5度、百済国も同じ緯度

百済寺の椿

◇一言◇
 百済寺は北緯35.5度、百済国も同じ緯度

◇本文◇
 滋賀県東近江市に百済寺がある。紅葉の名所、湖東三山の1つとして知られる。寺は「ひゃくさいじ」と読む。
 、本の飛鳥時代、朝鮮半島に百済国があり、「くだら」と呼んだ。両国はよく交流し。大阪にも百済(くだら)という場所がある。
 では、百済寺はなぜ、「くだら」でなく、「ひゃくさい」なのか。寒椿見に行ったを歳、住職に聞いてみた。住職も同じ疑問を持っていたようで、わざわざ韓国まで調べに行ったという。そのうえでの説は、興味深いものだった。
 「昔、百済国は伯済(はくさい)国と書いた。ニンベンを上に持ってきて、安定のいい百にした」。そんな説明から始まった。「伯済」が「百済」となり、「はくさい」が「ひゃくさい」になったという説だった。
 「聖徳太子が大和から若狭まで旅した、という言い伝えがある。友好国の百済出身の人たちが多い場所で、安全だった」。そう続き、聖徳太子が主役になった後、取り上げた言葉となった。
 「百済寺は北緯31.5度、百済国も同じ緯度。聖徳太子が百済から来た人に、母国をしのぶ寺を建てさせた」。それが結論で、「なるほど」と思った。(梶川伸)2020.11.30

更新日時 2020/11/30


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