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寺の花ものがたり(241) 雲辺寺(徳島県三好市)紫陽花=6月中旬~下旬

2013年6月22日撮影

 四国88カ所霊場の中で、雲辺寺は1番高い場所にある。標高は約900メートル。
 遍路旅の先達(案内人)として、一行を何度か案内した。歩いて登ったこともあるし、ロープウウエイを使ったこともある。
 ある時、、ロープウェイで往復する予定だった。ところが点検修理のために運休。そこで、バスで登れる場所まで行って、最後の500メートルを歩いて登ることにした。それが幸いした。
 6月下旬の小雨の日だった。バスから降りた瞬間、寒いと感じた。歩き始めてから、上着をバスに取りに戻る人がいたほどだった。
 参道は紫陽花(あじさい)の道だった。気温の低い山道なので、まだ花は咲き始めだった。花は青が多いのだが、まだ色を十分につけてなくて、白や水色の柔らかな色が目立った。
 雨は霧雨に変わり、霧も少し出ていて、幻想的な雰囲気となった。紫陽花を鑑賞するには打ってつけで、ウグイスの声も趣きを添えた。
 寺に着くと、紫陽花の数は減り、五百羅漢の周りくらいだった。そこもまだ、あまり色づいていない。少し残念ではあったが、帰りはバスまで淡い紫陽花の色を楽しみことができた。雨はあがり、歩きやすくもなっていた。

◇雲辺寺(うんぺんじ)◇
 徳島県三好市池田町白地ノロウチ763−2。0883-74-0066。境内は徳島県と香川県にまたがっていて、香川県側に雲辺寺ロープウエイ山麓駅がある。四国88カ所霊場66番札所。789年に空海が開基したと伝えられている。本尊は千手観音。境内自由。
(梶川伸)=状況が変わっていることもありますので、ご了承ください。2020.06.08

更新日時 2020/06/08


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