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寺の花ものがたり(210) 恵心院(京都府宇治市)蛍袋=5月下旬~6月中旬

2018年6月7日撮影

 恵心院は小さな寺で、宇治川のほとりから少し入った場所に、静かな空間を作っている。近くにある世界遺産の平等院や宇治上神社に比べると、訪れる人は圧倒的に少ない。
 境内はそれほど広くはないが、細長い庭のおうなスペースもあり、四季折々の花につつまれる。「寺の花ものがたり」でも、水仙(35回)、紫陽花(あじさい、169回)を取り上げた。今回は蛍袋(ほたるぶくろ)。
 寺と同じく、蛍袋も地味な花といえる。花の性質もあってか、手入れして育てているというよりも、自然に生えている風情n思える。
 数は多い。訪ねた時は、小さな山門に向かう参道にも、釣り鐘状に下を向いた白い花が、列を作っていた。境内に入ると、小さな本堂の前のいたるところに、花を下げていた。
 赤紫の花も競って咲いていた。。色の違いで、こちらの方が花は固そうに見える。どちらもほかの草と混じっているのが残念だが、それも自然でいいのかもしれない。

◇恵心院(えしんいん)◇
 京都府宇治市宇治山田67。0774-21-3942。京阪宇治駅から徒歩10分。JR宇治駅から徒歩20分。平安時代に空海が開基したと伝えられる。当初は龍泉寺と称された。戦火で焼失した後、1005年に恵心僧都(源信)によって再興された。本尊は十一面観音。境内自由。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください2019.05.12

更新日時 2019/05/12


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