心にしみる一言(187) 1食2食は冷凍うどんでいい。しかし、飽きがくる
◇一言◇
1食2食は冷凍うどんでいい。しかし、飽きがくる
◇本文◇
この言葉は、食べる側のものではない。作る側から出たのだから、深みがある。
香川県の名物といえば、讃岐うどんとなる。麺(めん)類では、小豆島のそうめんもよく知られている。もう1つ、カトキチに代表される冷凍うどんもある。
高松に住んでいたころ、2種類の麺類の取材で小豆島に行ったことがある。そうめんは当然だが、もう1つが冷凍うどんだった。商品が賞をとるような優良会社だった。
「冷凍うどんは、なぜおいしいのか」。みんなが感じていることを聞いてみた。社長は丁寧に説明してくれた。
塩は沖縄の自然塩を使っている。小麦粉キロに対して300グラム。でんぷん質の少ない小麦粉を使っている。でんぷんはタピオカを入れる。これはつなぎと、口あたりをよくするため。氷点下45度で冷凍する。
これが、おいしい冷凍うどんを作るために、この会社がたどり着いた製法だった。そう話したうえで、取り上げた言葉を付け加えてた。
、正直な人だった。まだ、普通のうどんには追いついていないと言うことだったのだろう。その正直さが、質を高めていく原動力になっていたに違いない。それから20年たつ。普通のうどんい追いついただろうか。(梶川伸)2019.04.24
更新日時 2019/04/24