心にしみる一言(186) 嵐が来る時、玉置山が光を放って知らせた、という言い伝えがある
◇一言◇
嵐が来る時、玉置山が光を放って知らせた、という言い伝えがある
◇本文◇
奈良県十津川村の玉置神社は、標高1076メートルの玉置山の頂上近くにある。神道、修験道、真言密教などが重なった特異な生精神風土を醸し出している。 山奥の神社で、樹齢3000ン絵の神代杉など巨大な杉に包まれる。その一方で、だが、和歌山県境に近く、山頂からは熊野灘が見える。訪ねたときは神社で大漁旗を売っていて驚いた。
取材させてもらった宮司代行は、海と山との深い関係を語った。「紀州の漁師は、漁船を新造すると、参拝に来る」「漁に出る際に玉置山に遥拝する」。そんな話の中に、取り上げた言葉があった。
本殿のそばには、枕状熔岩が露出している。海底にあったものが隆起した。海のDNEのようなものが、神社に伝わっているように思えてくる。
境内の末社、玉石社も興味深い。丸い石がご神体で、漁業者も海岸から運んで、社は白い石で覆われていた。(梶川伸)2019.04.19
更新日時 2019/04/19