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編集長のズボラ料理(338) トマトと牛乳の手抜き冷製スープ

スイートバジルを載せるだけで、それらしくなる

 ビシソワーズ。雰囲気のある言葉だと、いつも思う。ビシッと決まっているではないか。
 「ビ」が「ヴィ」と表記されることもある。そうなると、さらにランクが上がり、響きだけでソワソワする。
 1度は口して注文してみいもんだ。ただ、僕は居酒屋派なので、店に「ヴィ」などない。「ビ」でもビールくらいのものだ。
 第一、横文字メニュー自体が少ない。せいぜいポテトフライかポテサラくらいのものだ。どちらもジャガイモ料理である。
 何と、ビシソワーズはジャガイモ料理である。日本語で書けば、ジャガイモの冷製スープとなるが、これでは、おしゃれ感はみじんもない。スプーンですくいながら飲む女王品さはなく、がぶ飲みでもしそうではないか。
 しかし、ポテトフライやポテサラがあるのなら、ジャガイモスープが居酒屋にあってもいいかもしれない。ジャガイモをポテトと書き換えれば、ポテト3兄弟で、居酒屋メニューの中に、確固たる地位を占めることができる。枝豆、冷や奴、納豆の大豆3兄弟を脅かす存在にもなり得る。
 ポテトは居酒屋さんに任しておいて、トマトを使う。それもズボラらしく、トマトスープ。それに牛乳をを加え、コンソメスープの素と塩、コショウを加えて、よくかき回す。
 カップに注ぎ、少しオリーブオイルをたらし、スイートバジルの葉を浮かべる。冷製にかこつけて、何も調理をしていないので、スプーンで上品に口に運ぶ必要はない。ガブガブいっていい。(梶川伸)2019.03.17

更新日時 2019/03/17


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