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編集長のズボラ料理(852) ゴマ豆腐揚げ

紅ショウガは多めの方が好み

 ゴマ豆腐を好む。和歌山県・高野山に行くと、必ずといっていいほど土産にする。スーパーでも買って食べる。それほどの人間である。
 ゴマ豆腐は普通、そのまま食べる。もちろん、ほかの食べ方もあり、ゴマ豆腐好きには、それに興味がある。
 京都市、がんこ高瀬川二条庵では、ゆばとゴマ豆腐の小鍋の小鍋が出た。友人に連れて行ってもらった神戸市の「鶴のひとこえ」では、ゴマ豆腐とアナゴのあんかけを食べた。ただ、ゴマ豆腐に直接手を加えてるわけではなかった。
 ところが、子どもたちに案内された京都市の和食の店(残念ながら閉店)では、ゴマ豆腐の天ぷらが出てきた。衣は薄く上品な仕上がりで、熱くてトロトロ。その印象は強く、さっそくズボラ料理に採用した(818回)。
 ゴマ豆腐を天ぷらにするだけだから、大したことではない。そう思ったのが、素人の浅はかさだった。まず、フニャフニャで扱いにくい。うまく衣がつかない。「衣は薄く上品な仕上がり」とは縁遠い仕上がりになってしまった。
 そんなことは分かっているはずだった。その前に、玉子豆腐の天ぷらを試みたことがある(268回)。その時も、フニュフニュと柔らかかすぎて難儀した結果、小さくカットして何とか揚げたことがあるからだ。
 そんな経験を持ちながらも、またゴマ豆腐を揚げてみたくなった。過去、難しかったのは、揚げるものが柔らかかったからだ。では固ければいいという結論になった。しかし、固いゴマ豆腐や玉子豆腐はない。思いついたのは、「ゴマ」や「玉子」という形容詞を外した「豆腐」だった。
 「何だ、揚げ出し豆腐はではないか」と思うだろう。そうではない。僕はゴマ豆腐にこだわりたいのだ。そこで考えた。
 普通の豆腐を水切りして、食べやすい大きさに切る。ポリ袋に白だしとしょうゆ少々を入れ、豆腐も入れて混ぜ、しばらく置く。小麦粉を水で溶き、衣にする。豆腐の水分を切って衣をまぶす。炒りゴマの黒と白をラップの上に広げ、豆腐の全面につける。これを油で揚げれば、ゴマ豆腐の天ぷら。
 我ながらこじつけでインチキくさいと思うので、土ショウガと紅ショウガのみじん切りをゴマに加えた。それでも落ち着かないので、ゴマ豆腐揚げと名づけた。(梶川伸)
2026.02.109

更新日時 2026/02/09


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