編集長のズボラ料理(858) 鶏肉とジャガイモの固め焼き
肉の細切れと切り落としは、違いがあるのだろうか。なさそうな気もしたが、念のためインターネットで調べてみると、細かいことだが違いはある。
細切れは、肉の切れ端を集めたもので、部位の指定がない。一方、切り落としは、特定の部位の肉の切れ端を集めたもので、商品には「もも切り落とし」や「ロース切り落とし」などと表示されることが多いらしい。
スーパーで鶏肉のコーナーを見る。「切り落とし」の文字は見ないような気がする。牛や豚に比べると体が小さいので、部位ごとの切り落としなど無理に違いない。
細切れの方はどうか。実物にある。「細切れ」「小間切れ」「小肉」といった言葉が使われる。
鶏肉の細切れは重宝する。炊飯器にご飯が余っていれば、昼ご飯にチキンライスを作る時に便利だ。
時にはもうひと手間かけて、チキンライスに卵を乗せて、オムライスにすることもある。しかし、定年後クッキングの僕には、成功率は極めて低い。
テレビ番組で先日、神戸市の洋食屋さん「一平」を紹介して、どうしても行きたくなった。食べたかったのはオムライスだった。ラグビーボールを半分に切ったようなオーソドックスな形。
それだけなら、自宅から2時間もかけていく必要はない。でもテレビでは、薄焼き玉子を通して、中のケチャップライスが透けて見えた。それを見たかったのだ。使っている卵は、わずか2分の1個。よく破れずに、包めるもんだ。僕がもし作れば、ケチで片付けられてしまうかもしれないが、ここでは腕のなせる技である。
トロトロのオムレツをケチャップライスに乗せてから、中央に包丁を入れ、両側に垂らす店もある。これも技で、僕には無理。第一、トロトロができない。濡れたふきんを用意しておいて、オムレツを作る途中でフライパンを乗せて冷やせばいいと教えてもらったが、それでも無理。
一定程度できてもご飯に乗せるのに苦労する。実はフライパンが古くなって、テフロン加工が取れてきているからだ。自分にできない理由は、道具のせいにするのがズボラ流。
今回は鶏肉の細切れに活躍してもらう。皿に乗せ、ラップをしてレンジでチーンをする。ジャガイモの皮をむいて、鶏肉を同じ程度の大きさに切り、これもレンジでチーン。2つをボウルに入れ、塩、コショウ、白だし少々を加える。卵を割り入れ、小麦粉も少し入れ、よく混ぜる。円盤状に成形し、両面に小麦粉を振ってから。フライパンに油をひいて焼く。
これならテフロン加工がきかなくても何とかなる。しかし、オムライスはフライパンを買い替え、ひっつかないようにしてからにしよう。(梶川伸)2026.03.16
更新日時 2026/03/16