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心にしみる一言(183) 転がっていた松だが、1年間乾燥さしているので、それほど重くない

菜の花のそばを歩く小豆島のお遍路さん

◇一言◇
 転がっていた松だが、1年間乾感想させているので、それほど重くない

◇本文◇
 春は遍路のシーズンでもある。四国88カ所はもちろんだが、香川県・小豆島の88カ所も同様で、菜の花をと白装束の組み合わせは絵になる。
 小豆島88カ所は2度回った。1度目は高松市に住んでいた時なので、20年あまり前のことだ。2番碁石山は洞窟の中の霊場で、思い出に残る。
 小豆島の方は山岳宗教の色合いが強い。霊場会が山岳霊場と位置づけているは88カ所のうちの12。そのうち10カ所は洞窟の中となっていて、碁石山もその1つだった。
 広い洞窟の本堂。世話をしている人は「(洞窟霊場の中で)手を入れていないのは、ここだけ」と話した。洞窟をそのまま活用しているという意味だった。本尊は浪切不動明王。僧が護摩をたき、護摩木に書かれた人の名前を読み上げると、洞窟の中に響いた。
 まきストーブが燃えていた。男性がしょいこでまきを運んできた。「重いでしょう」と声をかけると、取り上げた言葉が返ってきた。「しかし、運んでいる姿はしんどそうだった。山の中の洞窟霊場を意地するには、そんな苦労がつきまとうことを知った。(梶川伸)2019.03.08

更新日時 2019/03/08


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